かぜ漢方:香蘇散

薬剤師ライターのみきです。

前回は風邪の漢方薬、葛根湯について前回は書きました。

葛根湯はどんな体質の人でも効果が期待できるわけではなく、

『ガッチリタイプ』の人向けの漢方薬です。

ではそうでない体質の方、『ほっそりタイプ』やお年寄りの方が風邪をひいた時に使える漢方薬はあるのでしょうか。

はい、ありますよ!

それが『香蘇散』という漢方薬です。

読み方は 『コウソサン』です。

あまり聞きなれない方も多いのではないでしょうか。

少しマイナー漢方なのかも・・・・。

風邪をひいた時に病院で香蘇散を処方されたり、ドラッグストアで香蘇散を購入しようと考える人は葛根湯を選ぶ人よりかなり少ないと思います。

実際に、薬局でも風邪の症状で葛根湯を調剤するのと香蘇散とでは葛根湯のほうがダンゼン多いです。

ちなみに、葛根湯はどこの薬局も常備していますが、香蘇散は置いていない薬局もあります・・・・。

今回はそんなマイナーな『香蘇散』を解説していきます。

香蘇散を構成している生薬

香蘇散は5つの生薬から成り立っている漢方薬です。

① 香附子(コウブシ)

② 蘇葉(ソヨウ)

③ 陳皮(チンピ)

④ 甘草(カンゾウ)

⑤ 生姜(ショウキョウ)

葛根湯は7種類の生薬で構成されていますが、香蘇散は5種類の生薬で出来ている漢方薬です。

④甘草や⑤生姜は葛根湯にも使われていますね。

香蘇散はハマスゲという植物の根からつくる香附子(コウブシ)とシソの葉から作る蘇葉(ソヨウ)の2種類の生薬が主なので、名前もそれらにちなんで付けられています。

~ハマスゲは雑草のイメージですが、その根は漢方薬として昔から使われています。

雑草が薬になるなんて意外に感じますね~

~シソは食卓でもおなじみですね~

  • 香附子(コウブシ)

香附子には気を整えて月経を調整する働きがあります。

五気(生薬の薬性)は『平』

五味(生薬の味)は『苦』と『辛』

  • 蘇葉(ソヨウ)

蘇葉には身体を温めて停滞しているものを動かして発散させる働きがある生薬です。

五気は『温』

五味は『辛』

少し難しくなってしまいました・・・・(;´・ω・)

生薬の特性について

香蘇散は葛根湯と同じように風邪の引き初めに使われる漢方薬ですが

葛根湯に含まれる麻黄という生薬を含んでいないので、葛根湯が身体に合わずに食欲不振を起こしたり胃腸に負担がかかったりすることがありません。

したがって、体力のない人や胃腸が弱い人の風邪の引き初めに適した漢方薬です。

また、妊婦さんにも適しています。

妊婦さんはお腹の赤ちゃんへの影響を一番に考えるので、『ちょっと風邪っぽい・・・』と思ってもお薬を飲まず我慢してしまいます。

そんな時にも利用できる漢方薬です。

*但し、妊婦さんについては必ず服用する前にかかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。

風邪以外に効果はある?

香蘇散は普段から胃腸が弱く、落ち込む傾向のある人の風邪の引き初めの症状に効果がある漢方薬ですが、葛根湯で食欲不振(食事が摂れない状態)を起こす人にもオススメです。

風邪の他の効果としては、身体の弱い人に加えて神経質な人にも効果が期待できます。

神経質な人とは、漢方では『気うつ』の状態とされていて、女性ホルモンのバランスに伴って現れる身体と心の症状を言います。

気うつな人はストレスを感じると身体の様々なところに影響が出ることがあります。

そんな症状のある人にも、この香蘇散が効果を発揮してくれることがあるので一度医師や薬剤師に相談してみると良いですよ。


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